レッドゴールド製、プラチナ製、ホワイトゴールド製、チタン製、およびイエローゴールド製のバージョンで2015年に発売されたLM Perpetual。6年後の2021年、淡いブルー、グリーン、グレーの色合いの間で変化するアクアマリンのサンレイダイヤルを組み合わせた、パラジウム950製の新しい25本限定モデルが登場します。この新しいパラジウムモデルにはまた、LM Perpetual EVOに初めて搭載された、人間工学に基づくコレクタープッシャーが採用されています。
MB&Fとアイルランドの独立時計師であるステファン・マクドネルとが、時計の最も伝統的な複雑機構であるパーペチュアルカレンダーを白紙の状態から新たに考案した成果がLegacy Machine Perpetualです。従来のパーペチュアルカレンダーの弱点を取り除くために徹底的に見直された、目を奪われるほど魅力的な自社製ムーブメントが特色です。
センセーショナルな表情を帯びた新しい複雑機構に加え、ダイヤル側を十分に鑑賞できるという点は、機械処理装置 によって制御される新しいムーブメントがもたらす多くの利点の一つに過ぎません。
LM Perpetualは、各月の日数計算のための画期的な新システムを備えた、581点の部品で構成される完全一体型コンポーネントキャリバー(モジュールなし、ベースムーブメントなし)を特徴としています。さらに、壮観な吊り下げ型テンプ下部のダイヤルフリー表示部分に複雑機構を配置することで、パーペチュアルカレンダーの美しさを全体的に再解釈したものとなっています。
パーペチュアルカレンダーは優れた伝統的複雑機構の一つで、閏年の2月に29日あることも含め、各月で異なる日数のランダムな複雑性を計算するものです。しかし、従来のパーペチュアルカレンダーには“日付がスキップする傾向”などいくつかの弱点があり、日付が変わる最中に調整されることで損傷を引き起こしてしまいます。また複雑機構は多くの場合、ベースムーブメントが動かすモジュールの折衷策となっています。
完全一体型のLegacy Machine Perpetualのためのムーブメントでは、トラブルなく使用できるようゼロから設計されています。日付のスキップや歯車のジャミングをなくし、カレンダーが切り替わる時、調整プッシュボタンが自動的に動作を停止させるため、もう問題は起きません!
従来のパーペチュアルカレンダーのメカニズムは31日ある月を既定とし、日付切り替え中に余剰分の日を早送りすることによって日数の少ない月に不必要な日を「削除」しています。例えば従来のパーペチュアルカレンダーでは、2月28日から3月1日に変わる時、29日、30日そして31日を早送りして1日とするのです。
LM Perpetualはスペースを取る旧来の“大型レバー”システム構造の代わりに、「機械処理装置」を用いて、従来のパーペチュアルカレンダーシステムを大きく刷新しました。機械処理装置は28日ある月を既定とし、必要に応じて日を追加します。したがってそれぞれの月は、必要とされる正確な日数を既に備えていることになるのです。つまり、余分な日数の早送りやスキップがありません。さらに、従来のパーペチュアルカレンダーで閏年をセットするには、47か月分スクロールするしかありませんが、LM Perpetualでは、年を調整するための専用クイックセットプッシュボタンを備えています。
(注記:以前の機構解説もあわせてご覧ください)
複雑機構全体と吊り下げ型テンプを見せるオープンダイヤルを備えたLM Perpetual。カルティエ 時計 アンティーク調和の取れた機械の美しさが、見る者の視線を独占します。興味深い技術的新案の一つとして、高くホバリングする人目を引くテンプが、世界で最も長いと思われるテン真によって、ムーブメント後ろで脱進機に接続しています。